9月1日、首都大学野球秋季リーグが開幕。日体大の右腕・松本航投手（4年・明石商）が帝京大を相手に5安打1失点2四球9奪三振の好投で完投。２対1の開幕戦勝利に貢献した。

7月の日米大学野球第2戦では16奪三振の大会新記録を樹立するなど国際大会でも実力を発揮している松本

「良い緊張感でコンディションはすごく良かったです」と松本自身が振り返ったように、初回から大きく崩れることもなく、球場表示で最速152km/h（スカウトのスピードガンで147km/h）のストレートにツーシームやカーブなどの変化球を上手く織り交ぜてアウトを積み重ねた。

今夏は侍ジャパン大学代表の一員として日米大学野球（米国）とハーレムベースボールウィーク（オランダ）に出場し両大会で最優投手に選出されるなど活躍。一方で約３週間の長期遠征だったこともあり、秋季リーグに向けての調整は「難しくて、ずっと調子が悪かったです」と話す。そんな中でも「どんな状況でもやるべきことしっかりやる」と古城隆利監督が全幅の信頼を置くようにしっかりと秋季リーグの開幕戦に照準を合わせた。

これでリーグ戦通算26勝目を挙げた松本の今季の目標は「最低5勝」。節目となる通算30勝、そして日本一となった昨秋以来の王座奪還に向けて、好発進を切った。

◎NPB球団スカウトのコメント

「安定感は大学トップレベル。体と心が一致しているのでブレることがありませんね」（ソフトバンク・荒金久雄スカウト）

「さすがの投球。余力を持って投げていますね。ストライクをいつでも取れますし、左打者のインサイドなど厳しいところも突いています」（DeNA・河原隆一スカウト）

★日体大vs帝京大1回戦（バッティングパレス相石スタジアムひらつか）

日体大 100000010=2
帝京大 000010000=1
【体】松本航-馬場
【帝】中川-塚畝
※日体大1勝

文・写真＝高木遊