１０勝目を挙げ、栗山監督（左）とタッチを交わす日本ハム・上沢＝札幌ドーム【写真提供:共同通信社】

　北海道日本ハムの上沢直之が27日のオリックス戦で先発し、8回2失点と好投。自身初の2ケタとなる10勝目を飾った。

　開幕から安定して投球を続けている上沢。しかし、札幌ドームでは5試合で3勝2敗、防御率4.80と本拠地ではピリッとしない投球が続いていた。この日も序盤、ボールが高めにいく場面が多く見られた。しかしボール自体には球威があり、オリックス打線を抑え6回まで得点を与えなかった。打線もこの好投にこたえ、初回に2点を奪い援護すると、5回には打者一巡の猛攻で5点を追加。その後も得点を重ね、7回までに13点を奪った。

　大量援護を得た上沢は8回までに8本のヒットを許したが、失点はわずかに2。先発としての役目をきっちりと果たしてマウンドを降りた。9回は井口和朋が締めて、チームは13対2と大勝。上沢は、プロ7年目で初の2ケタ勝利に到達した。

　今季初となった札幌ドームでのお立ち台で、上沢は「チームが、連敗していたのでなんとか止めたいという思いでした」と登板前の気持ちをコメント。10勝目についても、「7年かかっているのでやっとかっていう思いもありますし、今までチームの期待も裏切ってきたし。まあ、やっとできてうれしいです」と笑みを浮かべた。

　このまま順調に勝ち星を重ねれば、タイトル獲得の可能性も十分にある。チームの優勝と個人タイトル獲得へ、長身のイケメン右腕が今後も躍動するはずだ。