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プロ野球

中日・吉見が8回2失点で2勝目!16個のゴロアウトに見た“真骨頂&エース復活”!

2勝目を挙げ、ファンの声援に応える中日・吉見=ナゴヤドーム【写真提供:共同通信社】


 中日のプロ13年目右腕・吉見一起が31日のオリックス戦で8回2失点の好投を演じて今季2勝目を挙げた。

 これぞ竜の黄金期でエースを張った男だ。初回、先頭打者・小田裕也にいきなり安打を許したが、続く西野真弘をサードゴロ併殺打。続く2回も先頭打者の小谷野栄一に安打を浴びたが、続くT-岡田をファーストゴロ併殺打。4回にロメロから奪った併殺打と合わせると1試合で3併殺。8回表に2ランを被弾したが、計7本のヒットを打たれながら、全盛期を彷彿とさせる“打たせて取る”ピッチングで24個のアウトのうち16個がゴロアウト。吉見の真骨頂でオリックス打線を術中にはめた。

 試合後、「勝てたことは正直うれしいですが、悔しさもあります」と手放しでは喜ばなかったものの、「ひとつ上のレベルに上がった」と手応えを口にした吉見。その真意は「長いイニングを投げるためのペース配分を考えながら、全力で投げたのは数球。後は8割の力で。全力で投げなくても抑えられることが分かった。相手打者が狙っている球種でも、逆にはめてやろうと。今は受け身になることはない」と自信をみなぎらせた。

 さらに「勝っていたときの状態、考え方で投げられるようになった」と、絶対的エースとしてマウンドに立っていた感覚を取り戻していることも明かした。「どうせなら楽しんで投げようと。ことしはずっとその気持ちでやっている」と故障に苦しんだ過去など一切感じさせなかった。

 前日までの連敗はいずれもリリーフ陣が逆転を許しての惜敗。森繁和監督も「ズルズルいきそうな負け方だった」と認めたように、交流戦に入って悪い流れになりかけたところで吉見が救った1勝の価値は大きいだろう。