６回１失点で今季初勝利を挙げたオリックス・金子＝楽天生命パーク【写真提供:共同通信社】

　オリックスの金子千尋が23日の東北楽天戦で先発し、6回2安打1失点（自責0）の好投で待望の今季初勝利を挙げた。

　開幕から自己ワーストの4連敗を喫するなど、この試合前までいまだ勝ち星なしの状態が続いていた金子。ただ、前回5月10日の北海道日本ハム戦では、勝敗こそつかなかったものの6回4安打1失点と好投した。その後、日程の関係で一度登録を抹消され、満を持して迎えたこの日のマウンド。金子は、立ち上がりから持ち前の多彩な球種を操りながら東北楽天打線に的を絞らせず、4回までノーヒットピッチングを披露。味方が1点を追加して2対0で迎えた5回裏に味方のエラーもあって1点を失ったが、大きく崩れることはなく後続をシャットアウト。6回、ヒットと四球で2死1、2塁と一打逆転のピンチを迎えたが、ウィーラーをチェンジアップで空振り三振に仕留めてみせた。

　お立ち台こそ追加点となる今季1号ソロを放った宮﨑祐樹に譲ったが、「序盤からストライクゾーンで勝負することができてよかった」と初勝利を挙げた投球内容を振り返った。しかし、「先頭打者の四球や粘られての四球があったのでそこは意識しなければいけなかった。先発として長いイニングを投げられればよかった」と完璧を求めるエースらしく、6回での降板と2つの四球を反省も口にした。チームはここ6試合で5勝1敗と波に乗っている時期だけに、エースの復活は喜ばしい限りだ。