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プロ野球

中日・藤井が名誉挽回の一打!終盤8回に決勝タイムリーを放つ!

8回中日無死三塁、藤井が左前に勝ち越し打を放つ=金沢【写真提供:共同通信社】


 中日の藤井淳志が9日の東京ヤクルト戦でチームの連敗を止める決勝打を放った。

 3打席目までは不甲斐ない結果に終わっていた。「6番・右翼」でスタメン出場した藤井だったが、第1、第2打席と凡退。5回の第3打席では2死1、3塁の絶好機にライトフライに倒れた。だが、同点に追い付かれた後の8回裏、福田永将が右中間を深々と破る3塁打で勝ち越しの好機を演出すると、「とにかく自分のバッティングをしてランナーを還そうという気持ちだけだった。いろいろ考えずに来た球を振ろうと思ったのが良かった」と、カウント1ボール1ストライクからの3球目をレフト前に弾き返す決勝タイムリーを放った。

 今季は主に代打や守備固めなど途中出場が主となっている藤井だが、「毎日スタメンで出るという気持ちで球場に来ているので、(今日も)いつもと変わらなかった」と2度目のスタメン出場にも気負いは無かったことを明かした。また、試合の主導権が行ったり来たりする展開もベテランらしく冷静に分析。「ランナーは出ていたので、どこかで一本という場面がくるだろうと思っていた。それが誰になるかは分からなかったが、自分のときは仕事をできるようにと試合をしていた」と、読みどおりの一打に胸を張った。

 スタメン起用がズバリ当たった森繁和監督も「ベテランらしくいいところで打ってくれた」と価値ある働きを評価。“藤井淳志、ここにあり”。経験に裏打ちされた試合を読む勘に長けたベテランがあらためて、その存在意義を知らしめた一打だった。