２勝目を挙げ、ファンの声援に応える広島・中村祐＝横浜【写真提供:共同通信社】

　広島東洋の中村祐太が24日の横浜DeNA戦に先発して、8回1/3を5安打2失点の好投で今季2勝目を挙げた。

　球団レジェンドの衣笠祥雄氏の訃報を受け、チーム全員が必勝を誓って臨んだ一戦。今季2度目の先発マウンドに上った中村祐は、初回を外野フライ3本で片づけると、続く2回の3四死球で1死満塁のピンチを招いたが、8番・今永昇太を三振、9番・倉本寿彦をファーストフライに仕留めて無失点。「バックの守りが良くて、早めに援護もしてもらったので、楽に投げれました」と3回からは3イニング連続で三者凡退に抑え、気づけば5回までノーヒットピッチング。6回に3連打を浴び、併殺打の間に1点を失ったが、そこから再び立て直して9回のマウンドへ。その9回は1死後にヒットと2四球で満塁のピンチを招いて降板し、ベンチ内で悔し涙を浮かべたが、最後は中﨑翔太が抑えて無事2勝目を手にした。

　中村祐にとってのプロ通算7勝目は、ビジターでの自身初勝利となったが、本人はプロ初完投を逃したことを「すごい悔しいです」と猛省。だが、降板後の涙については「いえ、泣いてません」とキッパリ。チームの連敗を3で止めて首位再浮上へと導いた右腕は、「まだシーズンは長いので、最後に首位でいられるように頑張ります」と力強く返答し、かけつけたカープファンから大きな「祐太コール」を浴びていた。