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桜美林大が霞ヶ浦高OBコンビの活躍で日体大のドラフト候補・東妻勇輔を撃破【首都大学野球】

 前日に好投を見せた松本航投手(4年・明石商)と並ぶドラフト候補右腕の日体大・東妻勇輔投手(4年・智弁和歌山)が、NPB10球団のスカウトが見守る中で開幕2戦目に先発し今季初登板。6回まで無失点に抑えたが、7回に桜美林大打線に3点を失い黒星を喫した。

82kgまで増量した体で臨んだ東妻は「動きも良かったのですが、流れの悪いところで踏ん張れなかった」と悔しそうな表情を浮かべた


 負ければ連敗での勝ち星献上となっていた桜美林大だが、茨城・霞ヶ浦高校出身の先輩・後輩コンビがチームを救った。
 まずは“後輩”の飯村将太投手(2年・霞ヶ浦)が試合の流れを作った。野村弘樹特別コーチ(元大洋、横浜)の指導のもとで意識してきたという、ゆったりとしたフォームから速い腕の振りで、140km/hを超えるストレートとスライダー、フォークなどを自在に投げ分けて、日体大打線から凡打の山を築いた。
 すると、7回に“先輩”が好投に応えた。二死満塁から山本司内野手(4年・桜美林)が東妻のストレートを弾き返し、前進守備の右翼手の右を抜ける走者一掃の三塁打で3点の援護を与えた。これには飯村も「まさか長打を打ってくれるとは思わなかった」と喜んだ。
 飯村は8回にピンチを招き降板したが、後を継いだ安田颯投手(4年・日大三)が無失点で締めて、桜美林大が日体大との対戦成績を1勝1敗のタイに戻し、翌日の3回戦に勝ち星の行方は持ち込まれた。


投手育成に定評のある霞ヶ浦で培った技術に加え、プロ通算101勝の野村コーチの指導を受け才能が開花しつつある飯村。「球速以上に球が伸びてきている」と津野裕幸監督も期待をかけている。


◎飯村将太投手(2年・霞ヶ浦)
「(初先発で1部リーグ初勝利)良い投手と投げ合えたので楽しんで投げることができました。(3年夏の茨城大会準決勝で本塁打を打たれた)DeNAの細川成也の活躍も刺激になっています。いつかは同じ舞台で対戦したいです」

◎日体大・東妻勇輔投手(4年・智弁和歌山)
「調子や内容自体は悪くなかったのですが、打たれてはいけないところで打たれてしまいました。良いところは出ているので切り替えていきたいです」

◎桜美林大vs日体大2回戦
桜美林大 000000300=3
日体大 000000000=0
【体】●東妻、森、北山−馬場
【桜】○飯村、安田−徳田
※対戦成績1勝1敗

飯村(写真左)の成長に山本(写真右)は「頼もしく成長してくれました」と称えた


文・写真=高木遊