勝ち越しソロの立正大・伊藤（裕）は「打球がスタンドに入ってほしすぎて走れなかった」

接戦を制した立正大が3対2で日本大に勝利し、勝ち点3で全日程を終了した。

　1点を追う3回、連打などで無死二、三塁のチャンスを作ると、河津和也内野手（4年・日大三）のタイムリーで同点とする。直後に勝ち越しを許したが、5回、1死二塁から三好大輝内野手（※指名打者で出場／4年・三本松）のタイムリーで再び同点に。7回にはこの打席まで3連続三振を喫していた伊藤裕季也内野手（3年・日大三）が決勝打となるソロ本塁打を放ってリードを奪った。

　4回からリリーフした釘宮光希投手（3年・日大三）は好救援で攻撃陣の逆転劇を呼び込み、8回2死まで1安打無失点。

　勝利まであとアウト4つとなったところで坂田精二郎監督はマウンドへ向かい、バッテリーと言葉を交わして投手の交代を告げた。3番手として登板したのは竹内慎投手（4年・樹徳）。この竹内（慎）が見事に打者一人を打ち取り、9回は鈴木友也投手（3年・越ヶ谷）が無失点で締めた。

立正大・竹内（慎）は大学最終登板で打者一人を抑えきった

◎立正大・坂田精二郎監督
「開幕から2カードを落として一時はどうなる事かと思いましたが、立て直すことができて来年に繋がるリーグ戦でした。
（竹内（慎）への交代について）ここがポイントかなと思いました。竹内は一番頑張っている子で、練習への取り組みを見てもみんなが納得するような選手だったんです。釘宮も投げたかったと思いますが、『竹内さんは4年生なので』と（交代に）理解してくれました」

◎立正大・伊藤裕季也内野手
「（決勝本塁打について）打ったのはスライダーです。3三振していたので、何とか4年生のために勝って終わりたいと、それだけを思っていました。4番としてホームランを狙っていました。
（4年生が引退するが）長く一緒にやってきましたし、僕も2年生の時から出させてもらって、キャッチャーの小畑さんやセカンドの河津さん、ショートの吉田悠さんが周りにいてくれることで安心感も違いました。思い入れも強く、最終回も来年のことが頭によぎったのですが淋しい気持ちもありました。
（初めての1部リーグを戦い終えて）守りがしっかりしていれば、相手がどこであろうと戦っていけると分かりました。取れた試合もいくつかありましたし、正直、勝ち点3を取れたことには満足していません。この経験を来年に繋げられたらいいと思います」

立正大　001010100=3
日本大　011000000=2

【立】新村、○釘宮、竹内（慎）、鈴木―小畑
【日】山本（龍）、●植谷―八田

本塁打：日本大・田村（孝）《2回ソロ》
立正大・伊藤（裕）《7回ソロ》

文・写真：山田沙希子