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プロ野球

打撃センスが魅力の左の好打者 西川 愛也(花咲徳栄高)

「時は来た!ドラフト指名を待つ男たち」

西川 愛也 にしかわ・まなや
花咲徳栄高
外野手・右投左打・180センチ78キロ・1999年6月10日生(18歳)

 今夏甲子園で花咲徳栄を全国制覇に導いた左の好打者。いったんグリップを落とす打撃フォームでボールを呼び込み、鋭いスイングで広角に長打を放ち、快足で次の塁を陥れる。

 西川は大阪府堺市出身。堺市立金岡小2年時に少年野球の名門・長曽根ストロングで軟式野球をスタート。6年時にNPBジュニア12球団トーナメントでオリックスジュニアに選出されるなど早くから才能の片鱗を見せ、金岡南中時代は硬式の浜寺ボーイズで腕を磨いた。

 高校はさらなる向上のために埼玉県・花咲徳栄に進学。ここでも1年秋からベンチ入りすると、2年センバツでは岩井隆監督から才能を見初められ、それまでの控え選手かから「4番・左翼手」の大抜擢で4打数2安打2打点。鮮烈な全国デビューを果たしている。

 しかし、続く5月に行われた春季埼玉県大会決勝で西川は大きなアクシデントに見舞われることに。左翼から本塁への送球時に「大胸筋断裂」の大けが。それでも2年夏は埼玉大会で聖望学園との決勝戦でホームランを放つなど、花咲徳栄の2年連続甲子園出場連覇に貢献。甲子園でも3試合で10打数6安打4打点とベスト16入りの原動力となった。

 とはいえ、送球への不安は拭えず。そこで西川はセンバツが絶望的になった2年11月に「子どものころからの夢だった」プロ入りを見据え手術。3年春には一塁手で出場するなど徐々に回復度を高めて、最後の夏は「3番・左翼手」で完全復帰。

結果、埼玉大会ではランニング本塁打2本含む4本塁打を放って高校通算本塁打を「30」の大台に乗せ、花咲徳栄を3年連続の甲子園に導くと、甲子園でも全6試合に出場し27打数9安打10打点。甲子園3大会通算41打数17安打16打点と大舞台での強さも印象付けた。

 高校最後の大会となった「えひめ国体」でも5メートル近い高さがある坊っちゃんスタジアム左翼フェンス最上段直撃の二塁打を放つなど、自らの目指す青写真もしっかり描けている西川。10月26日は、走攻守そろった外野手誕生のスタートラインとなる。