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侍ジャパンU-23代表が初代王者に輝く!大会MVPは真砂勇介(福岡ソフトバンク)

初代王者に輝いた侍ジャパンU23代表

初代王者に輝いた侍ジャパンU23代表

写真提供=Getty Images

第1回WBSC U-23ベースボールワールドカップ、決勝・オーストラリア戦がエスタディオ・デ・ベイスボル・モンテレイ球場で行われ、侍ジャパンU-23代表が10-3で勝利して初代王者に輝いた。

世界一をかけた試合で先発したのは、笠原大芽(福岡ソフトバンク)。2回を1安打無失点に抑えたものの3回に連打で無死二、三塁のピンチを背負うと、1番・A.ホワイトフィールドに先制の2点適時打を浴びて先制失点。続く4回には、3番・Z.シェパードに左中間のソロ本塁打を被弾。オープニングラウンドでオーストラリアと対戦した際には7回途中9奪三振2失点と好投していたが、4回途中で無念の降板となった。

重苦しい雰囲気を変えたのは相手の守備の乱れだった。3点を追う侍ジャパンU-23代表は4回、1死から植田海(阪神)が相手エラーで出塁すると、ヒットと死球で一死満塁。ここで山下幸輝(横浜DeNA)の放ったファーストゴロをオーストラリアの一塁手・C.マクドナルドが捕球できずにグラブを弾き、打球がライト前へ転がる間に2者生還。さらに一死一、三塁から三好匠(楽天)の犠牲フライで同点に追い付くと、二死一、二塁から柿沼友哉(千葉ロッテ)の適時打で一気に勝ち越しに成功。3回までに盗塁を2つ刺すなど守備で貢献していた正妻がバットでも魅せた。

試合をひっくり返したU-23 代表は6回、先頭の真砂勇介(福岡ソフトバンク)がレフトスタンド中盤まで運ぶ豪快な一発を放ち加点。この後、相手守備の乱れでさらに1点を加えると一死一、三塁から廣岡大志(東京ヤクルト)が左中間へ特大の3点本塁打を放ち一挙5得点。2本の効果的な本塁打でビッグイニングを作り大きくリードを広げた。

投げては笠原の後を受けた2番手・大野亨輔(MHPS横浜)が2回を2安打無失点に抑えると、6回と7回は今大会安定感抜群の本田圭佑(埼玉西武)が打者6人から5つの三振を奪う好投でオーストラリア打線を完璧に封じる。そして8回に岸本淳希(中日)が満塁のピンチを凌ぐと、その裏に武田健吾(オリックス)の適時二塁打でダメを押し点。9回は守護神・歳内宏明(阪神)がマウンドへ上り、先頭打者に四球を与えたものの連続三振で二死を奪う。最後の打者も得意の落ちる球で空振り三振に仕留めるとマウンド上に歓喜の輪が広がった。

オープニングラウンド、スーパーラウンドを共に首位で通過すると決勝の舞台でも2ケタ得点を奪い快勝。投打の充実ぶりは群を抜いており、大会MVPには真砂が輝いた。2年前に行われたWBSC U21ワールドカップでは準優勝に甘んじたが、年齢が引き上げられ開催された今大会で見事、世界一の座を奪還し初代王者に輝いた。