プロ野球ＤｅＮＡ戦で史上５０人目となる通算２千安打を達成し、ボードを手にファンの声援に応える阪神の鳥谷敬内野手＝８日、甲子園球場【写真提供:共同通信社】

阪神の鳥谷がNPB史上50人目の通算2000安打を達成した。広島東洋との天王山3連戦で5本の安打を放ち、記録に王手をかけていたが、地元甲子園に戻っての横浜DeNA戦で達成した。

　7日の試合の最終打席の安打で王手をかけた鳥谷だが、プレッシャーもなく、第1打席目で横浜DeNA先発の井納から右中間にタイムリーとなる2塁打を放って決めた。「負けている場面だったので、点が入ってよかった」と、通常通りのコメントをした鳥谷だが、甲子園での達成については「本当に、たくさんのファンの前で2000本目が打ててよかったと思います」と喜んだ。

　ここまで順調すぎる経過での記録達成となったが、王手を変えたこの試合でも「いつも通り、毎打席集中していこうというつもりだったので、特別な思いはなかった」と冷静で、「これで周りが静かになるので、これから楽に野球ができると思います」と周囲を笑わせた。

　球団の生え抜き選手では、藤田平氏以来、2人目の快挙で、阪神の選手が甲子園で2000安打を達成したのは、史上初の出来事だった。「打てるとは思っていなかったので、なんとかこの数字を残せたのはよかった」という鳥谷。記念のボールは「支えてくれた家族に渡したい」と、周囲のサポートに感謝した。