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善波監督「家族のようなチームになることができた」侍ジャパン大学代表が初の単独金メダル【ユニバーシアード】

写真提供=getty images


第29回ユニバーシアード競技大会・決勝
侍ジャパン大学代表10-0アメリカ(8月29日/台湾・台北市)

★アメリカを投打に圧倒

 侍ジャパン大学代表がついに歓喜の瞬間を迎えた。
 初回に辰巳涼介外野手(立命館大)のタイムリーで先制すると、2回には準決勝で決勝本塁打を放った小畑尋規捕手(立正大)の二塁打を皮切りに、怒濤の攻撃を見せた。相手投手の四球も挟み、島田、中川圭太(東洋大)・大平達樹(桜美林大)、辰己のタイムリーでこの回一挙6点を獲得し、7対0と序盤で大量リードを奪った。
 この大量リードに先発したメンバー最年少の2年生右腕・森下暢仁投手(明治大)は「先輩方のおかげで思いきり投げることができました」と7回まで毎回となる11三振を奪ってアメリカ打線に反撃の糸口さえ与えなかった。8回・9回は齊藤大将投手(明治大)と阪本大樹投手(関西大)が無失点で繋ぎ、10対0と大勝。
 侍ジャパン大学代表が開幕から無傷の7連勝で頂点へ駆け上がった。

 7月6日の日米大学野球直前合宿から、長い時間をかけて、チームを強化してきた。それだけに善波達也監督は「家族のようなチームを作ることができました」と優勝の要因を語った。
 また主将を務めた竹村春樹内野手(明治大)も「気付かないうちに抜けていた部分を監督が妥協なく叱っていただいたり、選手のみんなもサポートしてくれて本当にやりやすかったです」と感謝の言葉を並べた。
 前回の2015年韓国・光州大会は雨天中止による台湾との「両国金メダル」という不本意な結果に終わったが、今回は台湾・台北の地で選手・スタッフ全員が喜びを分かち合った。

アメリカ 000000000=0
日本   16000003X=10
【日】森下、齊藤、阪本—小畑

◎善波達也監督
「点差もあったので優勝の瞬間は“やったー”というよりホッとした気持ちでした。昨年指揮を執った横井人輝監督から引き継いだチームでしたので、スタンドで見守ってくれている前で良い報告ができました」

◎竹村春樹内野手(明治大)※主将
「ただただ嬉しいです。自分たちでは気付かないうちに抜けていたところを善波監督が妥協なく叱っていただき、オンとオフの切り替えがしっかりできました。小学生以来の主将で、最初は不安は大きかったですが、首脳陣の方も選手もサポートしてくれて本当にやりやすかったです」

★スターディングメンバー

左 島田(上武大)
三 宮本(奈良学園大)
二 中川(東洋大)
指 楠本(東北福祉大)
一 大平(桜美林大)
中 辰己(立命館大)
捕 小畑(立正大)
遊 熊谷(立教大)
右 長沢(日本大)
投手:森下(明治大)

文:高木遊