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「みんな違ってみんないい!」ラミレス氏が続ける『VAMOS TOGETHER』の活動とは? ダウン症の長男とともにスペシャルニーズの子どもたちの“未来”のために【PR】

26歳で来日したアレックス・ラミレス氏は、プロ野球選手として多くの快音と歓喜を生み、監督として選手、チームを育てた。その間、日本で結婚し、引退後、51歳となった現在は4人の子どもたちの父親として家族を守っている。

今回、プロ野球沖縄キャンプのキャンプスペシャルアンバサダーに就任したラミレス氏は、妻とともに社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。それが2020年4月に設立した、一般社団法人『VAMOS TOGETHER』(バモス・トゥギャザー)である。2016年に誕生した長男・ケンジ君がダウン症であることから、障がい者と健常者が共に生きる社会を目指し、ダウン症やスペシャルニーズのある子どもたちと健常の子どもたち、誰もが一緒に学び楽しめる活動を行っている。合言葉は「みんな違ってみんないい!」だ。

■「一緒に学んで、一緒に楽しみたい」

――改めて『VAMOS TOGETHER』を設立した理由を教えていただけますか?

「大前提として、私の長男のケンジが、ダウン症で産まれてきたという事実があります。ケンジと過ごしている中で、将来的に彼が一人でも生きて行けるようにしていくための手助けがしたかった。そしてまだケンジが小さい頃、ダウン症の子どもたちが集まるイベントに参加したことがあったのですが、その時はスペシャルニーズの子どもたちだけが遊んでいたんだよね。それを見て、もっと親や兄弟姉妹も一緒になって、家族全員で楽しめる場があったらいいなと思った。障害のあるなしに関わらず、みんなで遊んで、みんなで学べる場が欲しかった。そういう思いを形にするため、妻の美保と一緒になって設立したのが『VAMOS TOGETHER』です」

――バモス・トゥギャザー(VAMOS TOGETHER)という言葉には、どのような意味があるですか?

「バモスっていうのはスペイン語。英語だとレッツ・ゴー。『一緒にやろう!』という意味だね。障害を持っているスペシャルニーズの子どもだけじゃなくて、親御さん、そして兄弟姉妹も一緒になってやって行こう。一緒に学んで、一緒に楽しみたいという想いを込めています」

――その想いを表した言葉が「みんな違ってみんないい!」なのですね?

「そうだね。みんな違ってみんないい。それが我々のスローガンです。みんなそれぞれ1人1人、いろんな個性を持っている。だから“みんな違っていい”し、それが当たり前だということを、多くの人にわかってもらいたい。だからどんな方でもウェルカムだよ」

――ラミレス家の兄弟たちにとってもケンジ君の存在は大きいと思います。

「そうだね。ダウン症の子どもは、親だけではなく、兄弟姉妹のサポートも必要になってくる。一番下の子どもはまだ3歳だけど、次男のジュリは小学2年生で、長女のリアは幼稚園の年長になった。彼らはもう、ケンジが健常の子とは違うということを理解しているし、できないことが多いこともわかっている。親としてはケンジもその他の子どもたちも同じように育てたいと思っているんだけど、ジュリとリアにはもうすでに“ケンジを助けるんだ”という使命感みたいなものを持っているし、いろいろとコミュニケーションを取りながら助け合っている。そのおかげで、ケンジもすくすくと育ってるよ」

――そのお話を伺うと、ケンジ君自身の成長だけではなく、ケンジ君の存在が兄弟たちの成長を促しているようにも感じます。

「そうだね。私もそういう風に感じているよ。ケンジはすごくピュアでね、いろんな人にすぐにハグししたり、キスをしたりする(笑)。もちろん兄弟たちにも。その彼の存在、行動が周りを明るくするし、ケンジのおかげで新しく出会った友人の距離もすぐに縮まる。ケンジがみんなをハッピーにしているんだよ。その姿を兄弟たちも見ているし、人との関わり、コミュニケーションの部分で、学ぶことは多い。ケンジの存在が兄弟全員にすごくいい影響を与えてるなと思っているよ」

――『VAMOS TOGETHER』のイベントを開催する中で、実際にスペシャルニーズの子どもたちや家族と接しての思い出や感じたことはありましたか?

「楽しかったり、ハッピーだなって思う瞬間はいっぱいあったね。ダウン症の子どもたちは本当にピュアなので、久しぶりに会ったりすると、再会のハグから始まって、キスをして、本当に全力で喜ぶんだよね。その姿がすごく感動的というか、幸せな気分にしてくれるんだよね」

■「我々は、どんな方でもウェルカムです!」

――新たに「VAMOS CHEER」(バモス・チア)も結成されましたが、このチアリーディングチームへの想い、結成のキッカケは?

「これは私の妻の美保の分野ですね。彼女が大学時代にチアリーディングで日本チャンピオンになったり、日本代表として活動していたという経験があって、彼女はチアに対する強い想いを持っている。そのチアリーディングを、ダウン症やスペシャルニーズの子どもたちにも楽しんでもらいたくて、彼女の大学の後輩、現在コーチをやっている人の協力を得て頑張っているね」

――今後、『VAMOS TOGETHER』として取り組んで行きたいこと、活動などは?

「設立してから団体の活動自体は順調に来ていると思う。以前は年間のイベント数は10個ぐらいだったのが、新しく横浜市とパートナーシップを結んだこともあって、今は1年に20個ぐらいのイベントを開催できるようになっている。今後、我々がメインとしてやって行きたいことは、『バモス・センター』というものを設立して、障害のある方、スペシャルニーズの方が、将来的に一人で生きて行けるようになるための手助けをして行きたいということ。この2、3年中に『バモス・センター』を設立できれば理想的だなと思っています」

――現在、野球を絡めたイベントなどは行なっているのでしょうか?

「もちろんやっているよ。毎年、少年少女の野球大会『ラミちゃんCUP』を開催していて20から30チームが参加してくれているんですが、そこで障害のあるつスペシャルニーズの子どもたちと手を繋いで入場するという試みをしている。今後はポジションにつくこともやってみたいね。そして野球だけではなくて、サッカーやバスケット、いろんなスポーツとコラボして行きたいと思っています」

――まだ『VAMOS TOGETHER』の活動を知らない方へメッセージをお願いします。

「まずは我々がやっていることを知ってもらいたい。こういうインタビューも含めて、取り上げてもらえるのは非常にありがたい。それを通じてスペシャルニーズの子どもたちのことも理解してもらいたい。“助けてください”ということではなく、一緒に生きていく、共生して行くというのが理想です。そして興味を持った方は是非、我々のイベントに参加していただければと思います。我々は、どんな方でもウェルカムです!」

――ラミレスさんは26歳で来日して、現在51歳です。もうすぐ人生の中で、日本で過ごす時間が一番長くなりますが、今後の夢は?

「そうか!日本にいる年数の方が長くなるんだね。今、指摘されて自分でも初めて気が付いたよ。そうだね。私も長く日本にいる。日本のことが大好きだし、もう日本に骨を埋めるつもりだよ。今はグラウンドの中だけではなくて、いろいろな活動をやらしてもらっているけど、今後も日本の社会に貢献して行けるように、日本の方に恩返しをできるようにしていきたい。自分の夢っていうのは今、一つに絞るのは難しいけれど、とにかく今やっている活動を今後も軌道に乗せて、大きくして行きたい。たくさんの人が笑えてハッピーになれる場所をたくさん作って行きたいね」