セントラル・リーグ公式表彰「月間JERAセ・リーグAWARD」の月間大賞公開選考会が10月9日に実施され、9、10月度の月間大賞に戸郷翔征（巨人）が選出された。

■第7回セ・リーグ公式配信番組「ＪＥＲＡ セ・リーグ レジェンド ＬＩＶＥ」はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=TBtnNx9ilck

■「月間 ＪＥＲＡ セ・リーグ ＡＷＡＲＤ」はこちら
https://cl-award.jp/

■エースとして存在感を示した右腕

昨季新設されたセ・リーグ公式表彰「月間JERAセ・リーグAWARD」。JERAセ・リーグ公式戦全375試合（セ・パ交流戦を除く）において、公式記録員が勝利に最も貢献した選手を試合毎にノミネート。月間単位でチーム別に集計を行い、最多回数の選手をチーム代表選手として各球団1名ずつの計6選手を選出する。そして月1回開催のセ・リーグ公式配信番組「JERAセ・リーグ レジェンドLIVE」にて公開選考会を実施し、高橋由伸氏（巨人）、宮本慎也氏（ヤクルト）、佐々木主浩氏（DeNA）、川上憲伸氏（中日）、鳥谷敬氏（阪神）、前田智徳氏（広島）の各球団のレジェンドOBたちが、番組内で、独自かつ話題性やチーム状況など総合的な視点で議論・投票を行い、月間大賞選手1名を選出する。

ペナントレース佳境を迎えた9、10月の「月間JERAセ・リーグAWARD」の各球団ノミネート選手には、熾烈な優勝争いの中でエースとして存在感を示した戸郷翔征（巨人）、期間中5本塁打と豪快な一打を放ったサンタナ（ヤクルト）、9月以降5試合で3勝負けなしで逆転でのAクラス入りに貢献したジャクソン（DeNA）、快音を連発させて9、10月で打率.396という高打率をマークした福永裕基（中日）、8月に続いて9月も勝負強い打撃で5本塁打を放った佐藤輝明（阪神）、急失速したチームの中でも2試合で勝利に導くタイムリーを放った末包昇大（広島）が選出された。

この候補者を前に、この日議長を務めた鳥谷氏が「この9月、10月で順位も決まったので、そこに対する評価もしたいですね」と話しながら「（福永の）打率.396っていうのはなかなか打てない」と称賛。それに対して「3人で迷ってますね…」と前田氏。番組に寄せられたファンの声では「福永選手をお願いします！」との声も多かったが、迎えた投票では、戸郷に5票（鳥谷氏、佐々木氏、宮本氏、前田氏、高橋氏）、ジャクソンに1票（川上氏）となり、1度目の投票で決定。この結果に鳥谷氏は「やっぱり優勝がかかっているところでの登板を考えて、3勝して防御率0.32ですからね。順位に直結する場面での素晴らしい投球が光った」と解説した。

【写真提供：共同通信社】

■「頼りになるピッチャーだなと改めて感じましたね」

聖心ウルスラ学園高校から2018年のドラフト6位で入団して今季がプロ6年目となる戸郷は、2年連続2ケタ勝利＆防御率2点台の自信とともに今季は初の開幕投手を務めて以降、安定したピッチングを続けた。白星に恵まれない時期もあったが、5月の阪神戦ではノーヒットノーランも達成。そして阪神の猛追を受けた9月は、5日のヤクルト戦で7回1安打無失点、12日の広島戦で6回5安打無失点、19日のDeNA戦でも8回4安打無失点と圧巻の内容で3勝をマーク。25日のDeNA戦では敗れたが、7回9安打1失点にまとめ、計4試合で3勝1敗、防御率0.32をマークした。

これで戸郷は、12勝8敗、防御率1.95に加えて、リーグ最多の156奪三振でレギュラーシーズンを終えた。「今年は開幕投手からしっかりローテーションを守って、安定感抜群だった。最多奪三振のタイトルを獲りましたけど、ここぞというところで三振が獲れるというところが彼の魅力ですし、調子のバロメーターだと思う。1年間を通して彼の力を発揮できた」と高橋氏。鳥谷氏からも「順位が決まってくる大事なところで防御率0.32ですからね。頼りになるピッチャーだなと改めて感じましたね」と評価されていた。

今年の「月間JERAセ・リーグAWARD」は、3・4月度がヤフーレ（ヤクルト）、5月度は小園海斗（広島）、6・7月度は髙橋宏斗（中日）、8月は佐藤輝明（阪神）が選ばれた。公開選考会を含めた「JERAセ・リーグ レジェンドLIVE」では、その他にもテーマに沿ったOBトークやファンからの質問コーナーが設けられており、今回は優勝の行方を左右した9月22、23日の巨人対阪神の天王山や広島の歴史的失速を含めてセ・リーグ6球団の今季を振り返り、さらに今後のCSの展望を予想し、語り合った。今年最後となる次回放送は11月11日（月）、19時配信開始予定となっている。