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高校時代の部長のひと言で人生一変。最速152キロとフォークが武器の絶対的守護神 橋本達弥(慶應義塾大)【時は来た!ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】

橋本達弥(はしもと・たつや)
●守備 投手 ●身長・体重 182cm・86kg
●生年月日 2000年7月18日 ●所属 慶應義塾大
●球歴 長田高→慶應義塾大
●出身地 兵庫県 ●投打 右右

 最速152キロのストレートとキレ味鋭いフォークを武器にする慶應義塾大の絶対的守護神。3年時には東京六大学リーグでの春秋連覇や大学選手権優勝に大きく貢献した。

 野球を始めたきっかけはテレビゲームの『プロ野球スピリッツ』。長田高の途中までは「普通の部活程度」という意識だった。だが、長田高の西岡大輔部長(当時)から「プロを目指して欲しい」と言われたことで「どこまでできるんだろう?」と意欲が湧いた。
 生活面から意識を変え、食事量を増やして体に力をつけていくと、高校3年夏には最速148キロを計測するまでに急成長。東兵庫大会準々決勝に進出し報徳学園に0対1で惜敗するも、小園海斗(広島)を4打数無安打に抑えるなど8回3安打と好投した。この頃からプロにも注目され始めたが、進学校で学業成績も優秀だったため慶應義塾大に進学した。

 大学でも3年時から抑えを任されて、東京六大学リーグの春秋連覇や大学日本一に大きく貢献した。

 橋本が2年時のときから指揮を執る堀井哲也監督は、球速が出る要因について「体全体の使い方が柔らかく、遠心力を使って投げられる」と分析。さらに「以前はフォームのリズムがのっそりしていましたが、メリハリのついたフォームになって腕がシャープに振れるようにました」と成長を実感しており「プロに入ったらとんでもない投手になると思います」と、伸びしろにも太鼓判を押す。

 また、今夏には侍ジャパン大学代表にも選出されオランダで行われたハーレムベースボールウィークに出場。同世代の猛者たちと共にプレーや生活をし「自分より凄い投手しかいなくて自信を無くしそうにもなりましたが、練習して追いつかないといけないと思いました」と大きな刺激を受けた。

 そして今秋、2週目の立教大戦から登板すると3試合続けて好救援を見せてチームの勝ち点獲得に貢献。運命のドラフト会議を前に、その存在感は日に日に大きくなっている。

文・写真=高木遊