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【輝きを放つ注目の男たち!マイナビオールスターゲーム2022】凄みを増す“村神様”こと村上宗隆!セ・リーグ最多得票から待望の“球宴初アーチ”を!

 自身3度目の球宴舞台に、独走する首位チーム不動の4番として臨む東京ヤクルトの村上宗隆。「令和初の三冠王」も視野に入れる男が、豪快なフルスイングで、感謝の初アーチを狙う。

写真提供:共同通信社


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 2000年2月2日生まれの22歳。熊本県熊本市出身。九州学院高で1年時からレギュラーを務め、甲子園出場は1年夏の1度のみに終わったが、高校通算52本塁打の大型捕手として注目され、2017年秋のドラフト会議では1位抽選で早稲田実業高の清宮幸太郎(現北海道日本ハム)を外した3球団(東京ヤクルト、読売巨人、東北楽天)が競合した末に東京ヤクルトに入団した。

1軍初出場は、高卒1年目の2018年9月16日。そのプロ初打席でいきなり神宮球場のライトスタンドに、高卒新人では史上7人目の快挙となる初打席初本塁打を放つ“衝撃デビュー”を飾る。そして2年目の2019年に打率.231、36本塁打、96打点の成績で新人王を受賞すると、3年目の2020年は開幕から不動の4番として全120試合に出場して打率.307、28本塁打、86打点をマーク。そして4年目の2021年も全143試合に4番で出場し、打率.278、39本塁打、112打点と主砲として文句なしの成績を残して本塁打&打点の二冠に輝くとともにチームを日本一に導き、リーグMVPにも輝いた。

 迎えた5年目の今季も、その進化は止まることを知らず。4月を打率.297、6本塁打、20打点で終えると、5月の打率.244、9本塁打、23打点を経て、6月に打率.410、14本塁打、35打点の大爆発。チームが連勝を重ねる中で4番として絶大な存在感を見せ、リーグ最多の四球数を重ねる類稀な選球眼と空間を切り裂く豪快なフルスイングの「静」と「動」を融合させた中で、ここまで81試合出場で打率.307、29本塁打、79打点をマーク(7月11日時点)。本塁打と打点はリーグトップを独走し、打率はトップと1分9厘差のリーグ5位と、三冠王への期待も高まる数字を残している。

 その力、貢献度の高さを証明するように、今年のオールスターファン投票では、セ・リーグ最多の40万97票を獲得。「(出場は)3回目ですけど、毎年、毎年うれしい気持ちになりますし、最多得票ということを聞いてさらに気を引き締めて頑張らないといけないなという気持ちと、これだけたくさんのファンの人たちが応援してくださっているという自覚を持ってプレーしたいなと思います」と意気込を語った。

 もちろん今年のオールスターでも、期待されるのは“豪快な一発”だ。過去、初出場した2019年は2試合で計6打数2安打、コロナ禍で中止となった2020年を挟んで2度目の出場となった2021年も5打数無安打に終わり、ここまでノーアーチの村上。2度出場したホームランダービーも、2019年は1回戦で、2021年は準決勝で、ともに吉田正尚(オリックス)の前に敗れた。「フルスイングでファンのみなさんを楽しませられるように頑張りたい」と語る今年は、ホームランダービーでの優勝を狙うとともに、自身の「球宴初アーチ」をスタンドに放り込むはずだ。

 これまで神懸かり的な本塁打を幾度となく放ってきた村上。スワローズファンによる「村神様」の呼称は、今や球団公認となり、村上自身のスイングも凄みを増している。その神々しい姿を、2022年のオールスターでも存分に披露してもらいたい。