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2021.05.02 17:23
慶大・正木が現役トップタイのリーグ通算8号特大3ラン!慶大が5連勝でガッチリ首位固め!【5/2 春季東京六大学野球 慶應義塾大学vs東京大学】
5月2日、東京六大学野球春季リーグの第4週2日目が行われ、第1試合では、慶大が11対6で東大を下し、リーグ戦の連勝を5に伸ばした。
前日7対0で連勝を4に伸ばした慶大は、今季2勝0敗、防御率1.50と好調の左腕・増居翔太(3年・彦根東)が先発。対する東大は、今季0勝2敗、防御率4.50の西山慧(3年・土浦一)がマウンドへ。無観客ながら汗ばむ陽気の下で試合が始まった。
序盤3回までは前日同様に両チーム無得点。だが4回表、慶大がエラーとヒット、四球で無死先満塁のチャンスを手にすると、東大・西山が無失点のまま2死まで漕ぎ着けながらも、暴投の間に1点、さらにショートゴロエラーの間に2点。慶大が労せずに3点を先制した。
だがその裏、東大も大音周平選手(4年・湘南)がヒットと盗塁でチャンスを作り、2死二塁から初スタメンの7番・櫻木隼之介(4年・鶴丸)が、自身リーグ戦初安打初打点となる左中間フェンス直撃のタイムリー2塁打で1点。慶大が3対1とリードする展開で4回を終えた。
この試合の流れを決定付けたのが、5回表の1発だった。慶大はエラーと内野安打で無死一、二塁とすると、今秋のドラフト上位候補の4番・正木智也(4年・慶應)が、カウント1-2からの4球目を捉えて、レフトスタンドへ放り込む自身4試合ぶりの今季2号(現役トップタイのリーグ通算8号)本塁打。「2ストライクと追い込まれていたので、何とか食らいついていこうと思って、いい形でバットに当てることができた。自分でもいいホームランだったと思います」と正木。さらに8番・福井章吾(4年・大阪桐蔭)の犠牲フライで、この回4点を追加した慶大が、7対1と大きくリードを広げた。
その後、7回表に押し出し四球と相手エラーで4点を追加した慶大。
投げては先発の増居が4回に1点を失ったが、「中盤以降は自分のピッチングができた。ストレートが良かった」と7回を4安打1失点、8奪三振の好投で今季3勝目。「中盤までどっちに転ぶか分からない試合展開の中で、増居が要所要所をしめてくれた」と堀井哲也監督。増居が降板した後の8回に相手の反撃にあったが、継投で凌いで逃げ切り勝ち。初戦黒星スタートの後の5連勝で勝点を5に伸ばして首位を固めた状態で、1週空いての第6週、現在2位(勝点3.5)の立大戦へ向かうことになった。
敗れた東大は、2つのタイムリーエラー(計5失点)を犯すなど守備の乱れが失点に繋がり、試合後の井手峻監督も「ミスで負けました」と反省の弁。
攻撃陣は4回に1点を返した後、大気が不安定となって小雨が降り始めた8回裏に1死満塁から押し出しと暴投、そして水越健太(4年・明和)、宮﨑湧(3年・開成)のタイムリー2本で一挙5点を奪取。今季チーム最多の6得点を奪っただけに、ミスからの失点が悔やまれた。
■慶應義塾大vs東京大2回戦
慶大 000 340 400=11
東大 000 100 050=6
【慶】○増居、小林綾、橋本達-福井
【東】●西山、柳川、小宗、鈴木健、奥野-松岡泰
本塁打:慶大・正木《5回3ラン》
◎慶應義塾大・堀井哲也監督
「1戦1戦という気持ちで戦っていますので、勝ち切れたということは良かったと思います。櫻井君のフェンス直撃の打球が2ランだったら(試合の行方は)わからなかった。ツキにも恵まれた。正木のホームランで試合の展開が変わりました。東大さんのしつこさというのは十分に理解していた。少しバタバタしましたが、最後はよく抑えてくれました。まだやっと折り返し地点ぐらいだと思いますので、1戦1戦、全力で集中して戦って行きたい」
◎慶應義塾大・正木智也(4年・慶應)
「(本塁打の打った球は)少しインコース寄りのカットボール。真芯に当たって飛距離が出たので良かった。厳しいコースを攻められていますけど、しっかり打てる球だけを打つということを心がけています。後半戦が勝負所だと思うので、ここからもう一段階、自分も調子を上げて、チームも調子を上げていければと思います」
◎慶應義塾大・増居翔太(3年・彦根東)
「序盤はちょっとまとまらない部分があったんですけど、中盤以降は自分のピッチングができたので良かったです。ここから2週間、しっかりと対策して、立教戦に臨みたい」
◎東京大・井手峻監督
「ミスで負けました。西山がせっかくいいピッチングをしていたから悔やまれる。積極的に行こうと思っていたんですけど、守備も含めて積極的に行けなかった。四球の多さよりもエラー。ピッチャーとしてはほとんど責任のない失点だった」
◎東京大・櫻木隼之介(4年・鶴丸)
「(4回のタイムリーは)前の打席、先制のチャンスで打てなくて、3点を取られた後で何とか食らいついていかないといけない場面だったので、目の前の1球に集中して打席に入った。2年の時に肩を怪我(脱臼で約半年間の離脱)して、ようやくここまで来られた。ラストイヤーの1年で、しっかり結果を出して、チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」